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魂の記憶 江戸の男の子(二)

夢から醒めた後、この江戸の男の子が見せてくれた光景、そして その意味を  どこか心の奥深いところで納得した私。それらは 言葉で語りかけられる以上の力をもって 心の底に入りこんでいったのです。

その日の朝、学校の朝礼の終わりのころ、保健体育の女の先生が 檀上から上級生に向かって 何やら色んな指示を出していました。

若いけれど、言葉尻の強い、少しこわい印象の先生。

彼女の様子を眺めながら ぼんやり思いました。

”私は、前にいるあの先生より ずっと前からいて、ずうっと年上なんだ。

誰も知らないけれど・・・” 等と。

”僕”が海の中で お盆提灯の絵柄が移り変わるように見た人たち。

それは 私より先に生まれ、僕より後に生まれた人たちなのでした。

彼女は 夢にチラと現れた先生ではなかったけれど、その意味をそう感じとった私にとっては どちらも同じことでした。

しかし・・・

この中で いちばん不思議なことは、そこに 親の姿もあったことでした。

つまり、

”自分は親より先に生まれていた”  という感覚。

この どう思いなおしたところで おかしな感覚、矛盾した話も、その夢の後には 何の疑いも持たず、信じることができたのです。

ところが・・・

その後 成長し、「生まれ変わり」とか、「前世」とかの意味が理解できる年頃になると、勿論このことを思い出さずにはいられなかったけれど、その深い意味を知れば知るほど、”まさかね。”という思いが強くなり、更に時が経つにつれて その”まさかね。”の気持ちも とうとう ”そんなバカな・・・”という気持ちに変わっていきました。

まるで その夢の持つ不思議な力が 時と共に消えていくように。

そうして さらに時が経ちました。

もう そんな小さな子供のころに見た夢のことなど、忘れていたような頃、たまたま手にした、日本史の本の中に書かれていた或る一文に目が釘付けになりました。

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随想・小説」カテゴリの記事

コメント

これで静さんの
心の旅も完結ですね。
否・・まだ、続くのでしょう。

ボクは、生まれかわりは、
考えない人です。

楽しく読ませて頂きました。

海tonさん

続き、読んで頂いてありがとうございます。
”不思議な夢のお話”は 前回で終わったのですが、
後、まだ少し続きがあります。
と、いっても まだまとまっていませんが。
ぼんやり頭の中で考えていたことがあり、こんな話を
書きだしましたので。
こんなこと書いていますが、「輪廻転生」のことは
私もわかりません。(?_?)

こんにちは
>言葉で語りかけられる以上の力をもって 心の底に入りこんでいったのです。
この部分が凄く深いなって感じました。
これこそ魂の記憶というものなのかな?と勝手に解釈してしまいましたが。。
とても深くて、不思議な記憶。
静さんの夢の世界を見ることが出来て、嬉しいです。
私はやっぱり前世とか輪廻転生ってあると思います。
そういう事を考えると、楽しいのです!

reireiさん

>そういうことを考えると、楽しいのです!

とてもうれしいです。
読んでくださってありがとうございます!

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